警視庁捜査一課第三強行犯捜査第七係 第二話 《放火》



話は1ヵ月前に始まった。花冷えでみぞれが降りかけていた4月2日の夜、合田たち七係は新宿署の捜査本部に詰めていた。その朝、大久保のアパートで若いOLが、一目でツッコミ(強姦)と分かるひどい姿で見つかったヤマだった。死後2日経っていたが現場は生々しく、臨検した連中は皆ちょっと血圧が上がった。
皆、血圧が上がったって言うけど、合田さんと森くんの朴念仁コンビも血圧、上がったのかしら? あの2人、あんまり女には興味無さそう・・・・ってか縁が無いだけか(合田さんはともかく、森は)。 この後、所轄と本庁の20数名がよってたかっての猥談パーティーになったそうな。合森コンビはその猥談パーティーに加わったのかしら? 合田さんも森くんも猥談している姿が想像できん。特に森はクソ真面目だし女に免疫無さそうだし、集団に馴染まないし、その猥談パーティーの輪の中には絶対加わってないやろな。

ところで会議が始まる前のひととき、頭上を飛び交う4文字言葉の下で、合田と広田 《雪之丞》 は、ちょっと別の話をしていた。いつもはひっそりと静かな雪之丞が、珍しく自分の方から合田に話しかけてきた。 「朝、駅で知らないガキに声をかけられてな・・・・・」 と雪之丞は囁いた。
雪之丞の話を要約すると、そのいきなり話しかけてきた少年の名は 《野村治幸》。 そのガキが言うには 「同級生が人を殺した」 との事。 雪乃丞と同じ団地に住んでいて父親がブン屋だから、刑事の住所や氏名の手帳を持っていて、それを見て雪之丞に話しかけてきたらしい。

「えっ?」 合田が思わず聞き返していると横槍が入った。傍らで肥後のおっさんがいきなり 「ケツの穴とかけて、雪之丞と解く」 などと言った。すると、例によって声のでかい有沢 《又三郎》 が 「そのココロは」 と受け、声を低くして 「クサイ、クサイ 」 と笑う。 「おう、クサイぞ、そこの2人!」 吾妻のクソッタレまでが調子を合わせた。
この手の七係の掛け合い漫才、この七係シリーズでは、よく出てくる気がします。(気のせいか?)。 ・・・・いや、高村先生、きっとこの七係シリーズ、もう軽いノリでサクサクッと書いたのではないでしょうか。いつもの漬物石の様に重たい高村作品とはちょっと一風違った、軽めの作風っす。随所に高村ギャグが散りばめられてる様な気がします。 森の自己啓発テープも高村ギャグの1つと見た。

肝心の広田雪之丞を摑まえ、あらためて話を聞いたのは、その日の夜だった。やっとOL殺しのホシ2人を送致して皆が飲みに繰り出してしまった後、本部の会議室に合田と雪之丞が残った。ほかに、何か問題が起こると、ひと言いわずにはすまない吾妻と暇な独身男、森義孝の2人も残った。
雪之丞が倉田武雄という人物から、『数回自宅周辺をうろつき、近隣各戸に対して聞き込みを行い、個人生活を著しく不当に侵害した』 という理由で告発されたそうな。(ちなみに、倉田武雄は野村治幸というガキが言っていた、人を殺したという同級生、倉田和己の父親)。 その件について話を聞く為、合田さん達は集まったんだけど、それにしても森くん、暇な独身男って・・・・。 まぁ、確かに彼女は絶対いなさそうだし、仕事しかないっぽいけど(友達もいなさそうだしな)・・・。 高村先生の、この七係シリーズでの森くんの扱いが、こんなんばっかなんです。これからたくさん出てきます。森への、こういう小馬鹿にしたような表現。 ・・・・・でも、なんで森も残ったんだろう? ぜんぜん関係ないのに。ふだん人付き合い、すっげぇ悪そうなのに・・・・・・・???謎。

「そういや、おい、ここにいる中で女房子持ちは俺だけか。ヘッヘッ、あとは独身3人組で話し合え。俺は帰るぞ」 と言って、うるさい吾妻が1人、さっさと出て行ってしまった後、雪之丞の大きな溜め息が聞こえた。傍から人の溜め息などものともしない森義孝が、ひょいと身を乗り出し、待ち構えていたように 「しかし」 と言い出す。
あいかわらず空気を読まない無粋な森。 キミってやつは・・・・・

「この話、私は気に入りませんね。おかしなところがある。まず、倉田和己というガキが自分の祖母を殺したというような話を友人の野村治幸に話したという点。親友同士の秘密の打ち明け合いにしても、人殺しまで話すというのは常軌を逸しています。次に秘密を打ち明けられた野村治幸が、今になってそれをばらそうとした理由。しかも15やそこらの子供が見知らぬ刑事を摑まえるというのは、これも常識外です。次に、同じ団地に住んでいる刑事は他にもいるはずだが、なぜ広田さんを選んだのか」。 さすがに頭の中身が相当ねじれている者同士、森義孝は最初に合田が引っ掛かった点を、全て挙げてみせた。
さすがに頭の中身が相当ねじれている者同士って、合田さん、とうとう認めちゃったわね!似た者同士って!! なんか、うれピー。 やっぱ、合田さんと森くんってなんか似てる。あたしも前から思ってたんす、合森コンビ、性格似てるって。(合田さん、迷惑?)。 顔はぜんぜん違うっぽいけど・・・・(合田さんの方が断然イケてる・・・ハズ)。 結局、なぜか、合田と森の2人が雪之丞の為に仕事でもないのに動く事になった。 雪之丞本人は告発状が出ている為、動けないのは分かるけど、なんで合森コンビが・・・? 例え事件になっても町田署の管轄で、合森には関係無いのに。2人ともそんなお人よしには見えないんだけど、何故??・・・・・謎。

「なあ、広田さん。ひとつだけ聞くが俺たちが関わって迷惑か否か。どっちや」 「迷惑じゃない。恩に着る」 「よし。じゃあ、俺と森に一杯づつ奢れ」。そういう次第でその夜、女のいない安いバーでウィスキーを何杯か空けた。
合田さん、雪之丞、お蘭のスリーショットって考えたら珍しいかも。 女のいないバーって、3人とも女に縁が無さそうだし(あっ、雪之丞は縁が無いんじゃなくて興味が無いんだった)この3人にはピッタリって感じ。 しっかし、この3人で飲んで盛り上がるんだろうか? 誰も何もしゃべらなそうなんだけど・・・・・。 ひたすら沈黙が続きそう(笑)

七係はそのころ、あらたに渋谷署の強盗傷害事件の捜査本部に出ていたのだが、合田は日々の聞き込みや地どりの時間を割き、あるいは仕事を終えた後の短い個人の時間を潰して、黙々と余計な寄り道をした。なにせ、春の夜に男1人で寝ていると、ろくでもないことを考え過ぎる。 欲も得もなく疲れきるまで床には就かないのが1番で、ただその為に歩いているというのが正直なところだった。 かなり消極的な人生だ。
合田さん、日々の捜査で忙しくて、タダでさえプライベートが無いはずなのに、なぜゆえに他人の為(この場合は雪之丞ね)そこまでやる? 分からんわい。 しかし、ホンマ消極的な人生やなぁ、まだ若いのにのぅ。男1人で寝てるとって、一緒に寝てくれる(男)がいるやないかいっ、ボケッ!! ろくでもない事を考え過ぎるって、そのろくでもない考えって、義兄と××××とか???

森は黙ってついてくる。耳には、いつものウォークマンのイヤホン。 この森に音楽で精神の何かをコントロールするとかいうインチキテープ全20巻なるものを売りつけたセールスマンは偉い。
出ましたっ!例のインチキテープ!!全20巻でっせ!! 絶対騙されとるやろ。あんた、刑事やないのか。情けないわ。 そのセールスマン、まじで尊敬します。 インチキテープって初めっから断言してる合田さんも笑える。 しっかし、20巻って・・・・。 いったい、いくらしたんでしょうねぇ。森よ・・・・・

ある夜、合田は渋谷の本部が退けた後、目立たないよう雪之丞を宮下公園に誘い、治幸というガキに以前どこかで会った事は無かったか、と問い質す。 「どこで会うたんや、え?」 「最悪の場所。今思い出した・・・。去年の暮れだったと思うが・・・、新宿であのぐらいの歳のガキと正面衝突したんだ。多分、あいつだ・・・」 「新宿のどこで」 「3丁目」 「3丁目のどこで」 「・・・18歳未満お断りの映画館・・・最悪だな」 「その時は1人だったのか?」 (雪乃丞、首を振る) 「連れがいたのか。・・・・男か」 「まぁ・・・近い」
「まぁ・・・近い」 ってなんやねんっ!どっちやねんっっ!! ・・・・まぁ高村ファンの皆様には、もうお分かりだと思いますが、雪之丞は同性愛者ですからそういう事なんでしょう。その現場を治幸というガキにバッチリ見られてしまったという話。 しかし、合田さんはどうなんでしょうねぇ?義兄との関係は?義兄は義弟の事、想っているけど、義弟ほ義兄の事をどう想っているのか、ホントのところ無粋なあたしにはよく分かりまへん。

仕事が立て込んで、合田と森が初めて野村治幸に接触したのは、それから1週間後になった。合田と森は渋谷の捜査会議が終わってすぐに新宿に向かい、午後8時半にゲームセンターで治幸をつかまえた。最初に声をかける役目はサングラスをかけた森が負った。ちょっと見た目にはなかなか凄味のある風体で 「ちょっと来てくれ」 と子供の肩を叩いたわけだ。たちまち、連れの仲間2人は逃げ去ってしまったが、森に挑まれた治幸は足がすくんだのかじっとしていた。
サングラスをかけた森って、イケてるんでしょうか? 連れの仲間がビビッて逃げたぐらいだから、相当ヤッチャンっぽかったんでしょうねぇ。服装はアロハ系か?(勝手にそんな映像があたしの頭の中に浮かんでおります)。 あまりモテ系な感じではありませぬなぁ。まぁ、相手をビビらせる目的での変装みたいですから、別にモテ系になる必要は無いんですが・・・・・。 でも、やっぱ森の扱いって3枚目的な感じです。(じっさい3枚目か・・・)。 特にこの七係シリーズでは、かなり色物っぽい扱いの様な気がするんですが、気のせいだろうか・・・・?高村先生・・・・・

合田と森は治幸を連れて大久保公園に入り、そこであらためて手帳を見せた。合田は単刀直入に切り込むことにした。この老成した小賢しい子供の顔を見ていると、ヘタな迂回は抵抗に会うなと直感したからだ。なめられそうな感じもしたので、不本意ながら 《標準語》 を使った。
なぜ、大阪弁だとなめられると思ったのか?合田さん?? 合田さんのしゃべる大阪弁って上方漫才っぽいイメージぜんぜん無いけど。逆に迫力あって良いんじゃないかなぁ。 でも合田さん、結構ふだんから大阪弁と標準語、使い分けてますよねぇ。 何を基準に使い分けてるんだろうと考えた事あるんですが、あたしが思ったのは、気の許せる人の前では大阪弁、そうじゃない人の前では標準語かなって思った。(加納さんの前では大阪弁使ってるイメージあるんだけど)。 でも気を付けて読んでみるとそうじゃない場合も有った様な・・・・う~ん??

治幸に話を聞き終わった合田さんと森はどちらからともなくベンチに座り直した。 『和己が祖母を殺したという証拠は有る、祖母を刺した果物ナイフがどこかに有る』 と言った治幸の言葉に、森は言った。 「あのガキ、和己を消したいんですよ」。 「和己に会いますか?」 「俺には分からん・・・・」 「私も分かりません」 「なぁ・・・、この前、電車の中で和己が読んでた本、何やったっけ」 「《ボヴァリー夫人》」 「よもや自殺などせんだろうな・・・」 「さあ。砒素は飲まないでしょうが」
この会話、あたしの中ではかなりツボです。 《ボヴァリー夫人》 が有名な名作かどうかは、あたしには分かりませんが、ちょっと調べてみたら本の中身は、なかなか凄そうな感じです。既婚のご婦人の不倫話みたいです。 こんなの普通、男の人が読むか?しかも若い男が?? この合森の会話から言って、2人とも過去に読んでいるようですが、合田さんも森も、この当時33歳と30歳。これより以前に読んでるって事は、20代、下手すりゃ10代で読んだって事に! 朴念仁の合森コンビと 《ボヴァリー夫人》!! 結びつかねぇーっ! この2人、なんでこんな本読んでるんでしょうねぇ?? 意外な一面・・・というか、若かりし頃の合森、どんな面して読んだんだ。想像するとちょっと笑えます。

「早いうちに一度、倉田和己の右手指の傷が本当にあるかどうか、適当な手段で確認してみます」 と森。右手人差し指の付け根の傷。それは果物ナイフのように華奢で、かつツバのない刃物で固いものを突き刺した時に、のめりこんだ刃の勢いで握り手に出来ることの多い傷だった。 「確認するのは任せるが、傍目に意図的な接触ととられる様なマネはするな」 「任せて下さい」。 大丈夫かなと森の方を目で窺うと、森はもう、いつも持ち歩いているウォークマンのイヤホンを耳に突っ込んでしまっていた。無粋な無表情で今夜聴いているのは、きっと 『為せば成るコース』 だろう。
きっと 『為せば成るコース』 だろう。・・・って合田さんのギャグ? それとも真面目に言ってるの? 『為せば成るコース』 っていったい、なんやねんっ!?意味分からん。だいたい、どんな音楽やねんっ!! だけど森のインチキテープ、全20巻あるそうですけど、『情緒安定コース』 と 『自己啓発コース』 の他にどんなコースがあるのか、知りたいっす。20巻もあるって事はそうとう、いろんなコースがありそうだ。

「主任、帰らないのか」 七係の仲間が声をかけていく。 「ひとりで大穴狙ってやがるのさ」 と吾妻が言い、「コレですか」 と小指を曲げて肥後のオッサンがにたりとし、ただ雪之丞だけが居心地悪そうな目をそっとこちらに投げかけていった。 合田は一切無視し、ポケットから取り出した本を開く。先日、地検にいる読書狂の義兄に 「読め」 と押し付けられた。冒頭からめまいがしたが、とにかく読み始める。
『紀元前五九七年ごろ、ルキウス・タルクィニウス・プリスクスというエトルリア人の王が・・・・』 って出だしのすっごい、オソロシク小難しそうな本でございます。 ルキウス・タルクィニウス・プリスクスってなんだよ~。人の名前か? 加納さん、なんて本、合田さんに押し付けてんねんっ!! 加納さん、普段からこんな本、読んでるんでしょうか? 実はあたしは密かに、加納さんって霞食べて生きてる仙人じゃないかって思ってたんですけど、やっぱり・・・・。

それは連休前の4月28日だった。午後9時前、合田は宿直しか残っていない渋谷署の会議室で、本を読み続けた。もし予定通りなら今頃、森義孝が新宿にある予備校から倉田和己を尾行し、少々汚い手で少年をたぶらかしているころだった。行きずりを装って少年にからみ、その右手を掴み、傷痕の有無と形を確認する。うまくいけば、3秒とかからない。
また、森のガラ悪い男の変装っす。コレで2回目。他にやり方、無いのでしょうかねぇ? コレしか出来ないんか。 いつもこういう役回りは森なんでしょうかねぇ。 合田さんはやらないんか? まぁ、もしかしたら、あんまり装わなくても地でイケちゃうんちゃうんか・・・・・森。

(森は倉田和己との接触に成功して傷跡を確認。その後、合田さんと渋谷駅のモヤイ像前で合流。合田さんに 『和己の様子が変だった』 と報告する)
普段、口が無いのかと思う男が、珍しく一気にその時の様子を話した。 「目が虚ろで、全てに反応が遅い。テンポが遅れている。私はかなり乱暴につっかかったのに、私が何者か、どういう理由でからんでいるのか、筋者か酔っぱらいか、そういう事を判断するのに、まず2秒ぐらいかかった。それから、自分の身にふりかかるかも知れない危険を察知して、緊張したり強張ったりするのに、さらに2秒。眼球の動き方がおかしいし、とにかく反応が遅い。動作も鈍い。身体のこわばりも見えたし、かなり異常な感じがしました」。
お蘭ちゃん、ほんのちょっとの間に、こんだけの観察力、鋭い洞察力! しかもガラ悪男を演じながら!! (まぁ、けっこう地でイケちゃってるのかもしれないが)。 さすが、本庁捜査一課の刑事っす。たまには魅せてくれるのね  しかし、こんだけのこと、一気にまくしたてたんか。コト仕事に関しては喋るんやな、お蘭。 私語はまったく吐かんのにのぅ。たまには好きな女のタイプとか、合田さんに、このくらいの勢いで語り倒してほしい。 その時の合田さんの反応も見てみたい(笑)

この後、倉田和己は自分の家に火をつけて現行犯逮捕される。 その後の取り調べで祖母殺しも認め、犯行に使った果物ナイフも和己の供述通り、カバンの中から出てきた。 取調べの中で担当の刑事が、あまりに孤独に見えた和己に 『友達はいるのか?』 と問うと、和己はうなずいた。 『誰?、同級生?』 和己はまたうなずく。 『野村治幸君?』 またうなずく。『今も仲良し?』 うなずく。 和己は、治幸が春休みになってから疎遠になったことを、誰よりも自覚していたはずだが、とにかくうなずいたのだった。 治幸が自分を裏切ったことを、予感していたのかどうかは分からない。
いまでも、野村治幸を友達だと言う倉田和己が可哀想で、ココの場面、胸が痛みます。

送致が決まった時、担当の刑事が和己に 『両親と会うか』 と尋ねると和己は首を横に振って、『僕はこれで自由になれます』 と言った。 和己の背景には、決して夫婦喧嘩なんかしない賢い両親と、これまた筋金入りの賢い祖母と、名門校へ進学するのが至上命令の1人息子。そういう図式があった。
なんだかとっても虚しい事件の結末ですが、合田さんとお蘭は、この結末を、どう捉えたのでしょう? 2人の胸の内を聞いてみたいです。

和己が送致された後日談は1つ。 朝の捜査会議が始まる前、雪之丞がちらりと1枚のスナップ写真を見せてくれた。 去年の暮れに新宿の映画館前で一緒だった人物だという。見覚えのない若い 《女》 の顔が写っていた。 もっとも、女に興味のない雪之丞だから、正体は聞くまでもない。 「きれいやな」 とだけ、合田は言った。
あたし、こういう事に疎いんで、よく分かんないんだけど、その写真に写っている女の正体は男って事なのか?女装をした男? そんな写真を見せられた合田さん、確かに 「きれいやな」 としか言いようがない・・・よねぇ・・・・・か(?)。

その日の昼下がり、未だ姿形もない強盗犯の足取りを追って渋谷駅の構内をうろついていたとき、森義孝が突然、「あれ・・・・・ 」 と言う声を挙げて立ち止まった。 その目は構内のどこかに止まっていた。 森は壁のポスター1枚を顎で示し、「もう、5月ですかぁ・・・」 とため息をついた。 ほんの数日前、合田も山手線の駅で同じポスターを見た。写真の中で、奥多摩の都民の森が、一面初夏の緑に輝いている。
合田さんも森くんも、忙しい日々に忙殺され、季節を感じている暇なんて、ないんだろうなぁ。 たまにはホッとするひとときが、あるんだろうか? 合田さんも森くんも、初夏を彩る奥多摩の森のポスター見て何を思ったやら・・・・・・


                    警視庁捜査一課第三強行犯捜査第七係 第2話 《放火》 読書感想記 ・・・・・・ 【完】

                   
                   


これで、七係シリーズ 第2話 《放火》 読書感想記、終わりです。
なんだか、読書感想記というよりも、あらすじをただ、ダラダラと説明しているだけみたいになってる様な気がするんですけど・・・・・
あんまり深く考えず、思い付きで書いちゃってるんで。

はっきり言って、自己満足の為に書いてます。・・・・・・・・すみませんm(__)m
                                                                





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                        2013.1.1 UP



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